中国では2018年に入って多くの面で監視社会になっている。もちろんインターネットの検閲もますます強くなっている。
検閲強化の煽りを受けて、中国のビザ代行会社が「中国国内でのVPN使用を推奨」し始めた。
中国のVPN規制強化
中国では2017年夏頃からVPN会社の制限がなされている。
中国国内からVPNの会社・アプリが締め出しを受けている。具体的には、アプリストアからの削除やホームページへのアクセス禁止。一部のVPNサービスは接続が規制され接続不能となっている。
さらに2018年4月から、政府の認可を受けていないVPNサービスは国内で使用不能とする動きが見られている。
使用可能なVPNサービスでも、スピードが出なくなったり接続が不安定になるといった影響が出ている。
中国ビザ代行会社では
2018年の中国のVPN規制強化の煽りを受けて、中国ビザ代行会社ではビザ取得後、個人情報取り扱いに関するお知らせを含まれるようになった。
「お知らせ」の中には、中国の情報統制と個人情報の取り扱いに関する注意喚起が書かれてる。加えて、VPNサービスの使用が推奨されている。抜粋して紹介すると下記の通り。
中国では情報統制とインターネットの検閲が行われています。
メッセンジャーApp(微信など)やEメールの情報は全て政府により検閲されています。クレジットカード情報やパスポート情報など個人情報の取り扱いは特に注意ください。
セキュリティー対策としてVPNサービスの使用をお勧めいたします。
上記のお知らせと共に、VPN会社の広告が含まれるようになった。
外国人への検閲の影響
外国人が中国で住む上で、ネット検閲の影響があるのだろうか。考察した。
これまでは、基本的に政府の批判をしたり犯罪行為を行なっていない限り、普通の生活をしていれば検閲の影響を強く受けることはなかった。(ネット規制の影響は強い)
だだ、現在中国国内では外国人のランク付が行われている。ランク付はA・B・Cと3つあり、ランクCの人は中国国内の居住を許可されない。
中国のランク付は、年齢・中国語レベル・年俸などによって決定される。
参考リンク:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50496
それで、中国政府はこれらの情報をネット検閲から得ようとしている。
中国国内の外国人がどこに住んでいるのか、中国で何を行なっているのか、仕事は何か、どのビザで入国しているのか等を調査するのだ。ランクCとされた人は中国国内からの排除対象となる。
2018年4月の段階で、排除が大々的に行われているとの情報は聞かないが、今後強化されるとも考えられるだろう。
中国でVPNを使わずインターネットに接続すると、訪問したページ・入力した情報・友人とのチャット、ビデオ通話の内容・それらすべてを中国政府に開示していることになる。
中国ビザ代行会社がVPNの使用を推奨するのも頷ける。
最後に:
最後に中国国内でVPNを使うことには大きなメリットがある。
VPNを使う使わないかは個人の自由だが、基本的にインターネットを使う人はプライベートな情報保護に関する責任を自分で果たす必要があるだろう。特にここ中国では。
赴任や移住を計画している人にとってこの情報が少しでも役立つのを願う。
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